地球上には数多くの湖が点在しており、それぞれに独自の美しさや物語があります。
湖は雄大な山々や草原、砂漠といった多様な地形に囲まれ、その姿はまるで自然の宝石のよう。
そして、中でも特に広大な面積を持つ湖たちは、その壮大さと美しさで私たちを魅了し続けています。
そのスケールは、一度訪れるとその広さのすべてを眼に収めることが難しく、湖畔から眺めるその風景はまさに絶景と言えるでしょう。
この記事では、世界で最も広い湖をランキング形式でご紹介します。
(出典:国立天文台 理科年表2023)
これらの湖が持つ壮大な風景や、湖にまつわる興味深い話、そしてそれぞれの湖が持つユニークな生態系を旅するように解説。
それでは、自然の驚異、世界の広い湖ランキングTOP10の旅を始めましょう。
- 第10位 グレートスレープ湖(カナダ北部) 28,568km²
- 第9位 グレートベア湖(カナダ北部) 31,153km²
- 第8位 バイカル湖(シベリア) 31,500km²
- 第7位 タンガニーカ湖(アフリカ東部) 32,000km²
- 第6位 ミシガン湖(北アメリカ) 58,016km²
- 第5位 ヒューロン湖(北アメリカ) 59,570km²
- 第4位 アラル海(中央アジア) 64,100km²
- 第3位 ビクトリア湖(アフリカ中央部) 68,800km²
- 第2位 スペリオル湖(北アメリカ) 82,367km²
- 第1位 カスピ海(ユーラシア) 374,000km²
- 圏外 琵琶湖 669.3km²
- 世界の広い湖ランキングTOP10の一覧
第10位 グレートスレープ湖(カナダ北部) 28,568km²
グレートスレーブ湖は、カナダの北西部に位置する壮大な湖で、北アメリカで最も深い湖としてその名を轟かせています。
その深さは600メートルを超え、世界の淡水湖としても10位以内にランクインする深さを誇ります。
この湖の名前は、先住民族のデネ族(Slavey people)から取られており、地域の歴史と密接に結びついています。
湖の周囲は、手つかずの自然が広がり、野生動物や美しい景色を求める冒険家や観光客の間で人気があります。
湖上ではカヤッキングやボート、湖畔ではハイキングやキャンプが楽しめる。そして、夏の夜、この地域ではオーロラが美しく舞い、その神秘的な光景は訪れる者たちを魅了します。
しかし、グレートスレーブ湖の最も興味深い点は、冬に湖面全体が氷で覆われること。
この時期は氷上に道が形成され、通常アクセスが難しい地域への道となります。
氷の厚さと透明度は驚くべきもので、冬の魔法を感じさせてくれる特別な場所となっています。
第9位 グレートベア湖(カナダ北部) 31,153km²
カナダの北西部に広がるグレートベア湖は、その名前の通り、巨大な湖として知られています。
実は、アメリカの五大湖を除くと、グレートベア湖は北アメリカで最も大きい湖となっています。
また、淡水湖としては世界第4位の面積を持ち、その規模から多くの探検家や自然愛好家の興味を引きつけてきました。
湖の周囲には壮大な自然が広がっており、多くの野生動物が生息しています。
また、湖自体は極めて清澈で、カナダの大自然を感じることができるスポットとして人気があります。
ここでは、カヌーやカヤックでの冒険、また釣りといったアクティビティが楽しめるのが魅力となっています。
グレートベア湖の特徴的なのは、冬になると湖面が厚い氷に覆われ、極地のような雰囲気を醸し出すこと。
その美しい光景は、まるで別世界のよう。この地域の神秘的な自然と、美しい湖の風景は、一度訪れると忘れられない魅力を放っています。
第8位 バイカル湖(シベリア) 31,500km²
ロシアのシベリア地方に位置するバイカル湖は、その美しさと深さで世界的に知られています。
面積で世界の淡水湖の中で7位に位置する一方、最大深度は1,642メートルという圧倒的な深さを誇り、これにより世界で最も深い湖としてのタイトルを持っています。
この湖は、なんと2500万年前から存在しており、地球上で最も古い湖の一つとされています。
バイカル湖の水は非常に透明で、夏の時期には40メートル先までの物体が見えることもあります。
湖には、1,700以上の種類の動植物が生息しており、その65%以上がバイカル湖固有の種であると言われています。
中でも、大型の淡水魚であるオームルや、固有の小型のアザラシ「バイカルアザラシ」が知られています。
この神秘的な湖は、多くの伝説や物語に彩られ、シベリアの原住民たちの間では神聖な場所として扱われてきました。
長い歴史、独特の生態系、そしてその美しさが絶妙に組み合わさったバイカル湖は、訪れる者すべてを魅了する不思議なパワーを持っています。
第7位 タンガニーカ湖(アフリカ東部) 32,000km²
タンガニーカ湖、アフリカ大陸の東部に位置し、その水量はアフリカで第一位、世界で第二位を誇る淡水湖です。
その面積は32,900平方キロメートルにも及び、最大深度は1,470メートルという深さがあります。
この湖は、アフリカのグレートリフトバレーの中心に位置しており、数百万年の地質的変動の結果として生まれました。
この壮大な湖には、数多くの固有種の魚が生息しており、生物学者やダイバーたちの間で高い関心を持たれています。
特にシクリッドと呼ばれる魚の仲間は、その種類の多さと独特の進化を経てきた生態系が注目されています。
また、タンガニーカ湖は周辺の国々、特にタンザニアやコンゴ民主共和国の人々にとって、漁業や交通の要所としても非常に重要です。
長い歴史を通じて、人々の生活と密接に関わってきたタンガニーカ湖は、自然の美しさと文化の豊かさを併せ持つ魅力的な場所となっています。
第6位 ミシガン湖(北アメリカ) 58,016km²
ミシガン湖、北アメリカ大陸に位置する五大湖の中で唯一、全域がアメリカ合衆国内にある湖です。
湖の名前「ミシガン」はオジブワ語の「ミシギガマ」から来ており、「大きな水」を意味しています。
湖の最大深度は281メートルと、深く美しい水域が広がっています。
湖の東側にはミシガン州の都市が多く、特にシカゴの都市景観と湖の青い水面が絶妙にマッチした景色は絶景と評価されます。
また、夏になると湖沿いの砂浜はビーチとして利用され、水泳やサーフィン、ヨットなどの水上アクティビティが盛んに行われます。
しかし、ミシガン湖はその美しさだけでなく、多くの船舶が行き交う交通の要所としても知られています。
古くからの航路や近代の産業が、この湖を中心に栄えてきました。
歴史と自然が深く結びついたミシガン湖は、訪れる人々にとって魅力あふれる場所となっています。
第5位 ヒューロン湖(北アメリカ) 59,570km²
ヒューロン湖、北アメリカ大陸に広がる五大湖のひとつであり、美しい風景と清らかな水が特徴です。
この湖は、五大湖の中で二番目に大きく、また最も深い場所で約229メートルの深さを誇ります。
湖の名前はフランス語の「ヒューロン族」から取られており、この先住民族と深い関わりを持っていることが伺えます。
この湖の周辺は、多くの小島や砂浜が点在し、観光スポットとしても非常に人気があります。
特に夏の時期には、水上スポーツやキャンプ、ハイキングを楽しむ観光客で賑わいます。
また、湖には大小さまざまな島が約30,000も存在し、これらの島々を探索するのも魅力のひとつです。
ヒューロン湖の豊かな生態系や独自の景観は、多くの人々の心を魅了し続けています。
この古代から人々との関わりが深い湖は、歴史や自然の美しさを今も私たちに伝えてくれる宝物となっています。
第4位 アラル海(中央アジア) 64,100km²
かつて中央アジアに広がるアラル海は、世界第四位の広さを誇る塩湖として知られ、その巨大さと豊かな生態系で多くの人々の生活を支えてきました。
しかし、20世紀の終わりにかけて、灌漑農業のための水の取り扱いが原因で、この湖は急速に縮小し始めています。
1980年代には、その面積は約10分の1に減少。かつて漁業が盛んであった湖は、漁村が砂漠に飲み込まれる様子が確認されるなど、悲劇的な変貌を遂げました。
湖から遠く離れた場所にあった船が砂の上に取り残される光景は、アラル海の危機を象徴する姿となっています。
近年、国際的な協力の下、湖の回復に向けた取り組みが進められているものの、かつての姿を取り戻すことは難しそうです。
アラル海の歴史は、自然環境の変動と人間の影響が織りなす複雑な関係を教えてくれます。
第3位 ビクトリア湖(アフリカ中央部) 68,800km²
アフリカ大陸、その壮大な大地には数々の自然の宝物が眠っています。中でもビクトリア湖は、世界で2番目に面積が広い淡水湖として、多くの人々の心を魅了しています。
この湖は、タンザニア、ウガンダ、ケニアの3ヵ国にまたがる位置に存在し、湖としての役割だけでなく、各国の生活や経済にも深く関わっています。
ビクトリア湖の湖水は、浅い部分が多く、鮮やかな緑や青が混ざり合った美しい色彩を持つのが特徴。
この湖に生息する多様な魚や水生生物は、地域の人々の食文化や生計の一部として不可欠であり、また湖畔の風景は観光地としても非常に人気があります。
さらに、この湖から発するナイル川の源としても知られており、歴史的な探検や冒険の舞台ともなってきました。
ビクトリア湖は、その豊かな生態系や歴史的背景を持つアフリカの象徴的な存在として、多くの人々に愛されています。
第2位 スペリオル湖(北アメリカ) 82,367km²
北米の広大な土地には、五大湖と称される巨大な湖群が存在しますが、その中で最大かつ最も美しい湖といえばスペリオル湖でしょう。
この湖は、その名が示すように「上位」や「優れている」という意味を持っており、その大きさと美しさが世界中から注目を集めています。
スペリオル湖は、アメリカとカナダの国境に位置し、その面積はイタリアやアイルランドよりも広いことから、まるで海のような広がりを持っています。
豊富な生態系や清澄な水質で知られ、湖岸には壮大な風景や美しい砂浜が点在しており、観光客や研究者の興味を引きつけてやみません。
この湖には多くの神話や伝説が存在し、先住民の間では聖なる場所としての認識も持たれています。
深い青の湖面が太陽の光を受けて輝き、その美しさと神秘性に魅了される人々が後を絶ちません。
第1位 カスピ海(ユーラシア) 374,000km²
地球上には、湖と呼ぶにはあまりにも巨大で、海とは異なる特別な場所が存在します。その名もカスピ海。
この壮大な塩水の内海は、世界で最も大きな湖として認識されています。
五つの国、ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イラン、アゼルバイジャンに囲まれ、古代のシルクロードの交差点としての歴史を持ちます。
彼の地の伝説や神話、そして独特の生態系が絡み合う地域には、多くの探検家や旅行者が魅了されてきました。
水面下には、膨大な石油やガスの埋蔵量が隠され、多くの国々との経済的な絆を深めています。
このカスピ海の深部には、まだ未知の秘密や物語があるのかもしれません。
圏外 琵琶湖 669.3km²
琵琶湖は、日本の滋賀県に位置する美しい湖で、その名前は伝統的な日本の楽器「琵琶」に由来すると言われています。
面積において日本最大の湖であり、古くから多くの詩や文学作品に詠まれてきた歴史と文化の象徴です。
夏には湖畔が多くの家族やカップルで賑わい、冬には水鳥たちの楽園となるのも特徴のひとつ。
ただ、世界でみるとその面積は世界第10位・グレートスレーブ湖の約43分の1にすぎません。
湖の周囲には、歴史的な名所や神社、寺院が点在しており、訪れる者たちに深い感動と癒しを提供しています。
中でも彦根城や坐摩神社は、特に人気のスポット。
湖の透明度も非常に高く、ウィンドサーフィンやカヤッキングなどのアクティビティが盛んに行われています。
また、琵琶湖は生物学的にも非常に興味深く、多くの固有種が生息しています。
特に「ビワマス」は、この地域ならではの味わいを持つ魚として知られ、多くのグルメがこの味を求めて訪れます。
湖とその周辺は、自然、歴史、文化が融合した魅力的なスポットとして多くの人々を引き寄せ続けています。
世界の広い湖ランキングTOP10の一覧
順位 | 湖名 | 面積(km²) |
---|---|---|
第1位 | カスピ海(ユーラシア) | 374,000 |
第2位 | スペリオル湖(北アメリカ) | 82,367 |
第3位 | ビクトリア湖(アフリカ中央部) | 68,800 |
第4位 | アラル海(中央アジア) | 64,100 |
第5位 | ヒューロン湖(北アメリカ) | 59,570 |
第6位 | ミシガン湖(北アメリカ) | 58,016 |
第7位 | タンガニーカ湖(アフリカ東部) | 32,000 |
第8位 | バイカル湖(シベリア) | 31,500 |
第9位 | グレートベア湖(カナダ北部) | 31,153 |
第10位 | グレートスレープ湖(カナダ北部) | 28,568 |
圏外 | 琵琶湖 | 669.3 |
(出典:国立天文台 理科年表2023)