世界でもっとも睡眠時間が長い動物ランキングTOP10

睡眠時間が長い動物ランキングTOP10

睡眠はすべての動物にとって欠かせませんが、その時間は種によって大きく異なります。

この記事では、世界で最も睡眠時間が長い動物ランキングTOP10を紹介。

私たち人間が一日に7~8時間の睡眠を必要とするのに対し、一部の動物たちは、なんとその倍以上の時間を眠りに費やすこともあるのです。


動物たちが長時間の睡眠をとる理由はさまざま。

捕食者から身を守るため、エネルギーを効率的に保存するため、あるいは体の成長や修復のためなど、動物の生態や生活環境が深く関係しています。

たとえば、捕食者に狙われにくい動物や、食事から十分なエネルギーを得られる動物は長時間眠る傾向が強い。


この記事では、各動物の睡眠パターンや生活習慣に焦点を当てながら、その驚くべき眠りの長さを紹介します。

第9位 ツパイ 15.8時間

ツパイ

ツパイ(登木目)は、一日平均14〜16時間の睡眠を取る小型の哺乳類。

東南アジアに広く分布し、特に昼間の多くの時間を眠って過ごすことが知られています。

夜行性ではなく昼間に活動することもありますが、基本的には長時間の休息が生活の大部分。


ツパイは樹上で生活し、果物や昆虫を主に食べます。

活動量は多いものの食べ物の栄養価がそれほど高くないため、エネルギーを効率的に使用するために長時間の睡眠が必要。

また、体が小さいため捕食者に狙われやすく、目立たないようにじっとしている時間が長いのも特徴。


その小さな体で、効率的にエネルギーを使いながら生きるツパイの生態は、睡眠が重要な役割を果たす進化の産物と言えます。

第9位 トラ 15.8時間

トラ

私たちもよく知るトラは、なんと一日平均14〜16時間もの睡眠をとります。

彼らは主に夜行性の捕食者であり、狩りに備えてエネルギーを貯めるために、昼間はほとんど動かずに休息。


トラの狩りは非常にエネルギーを消費するため、一度に多くの食料を捕らえる必要があります。

そのため、狩りの後は長時間の睡眠で消化を助け、次の狩りに備えます。

また、トラは天敵が少ないため、比較的安全に長い時間眠れるのも理由のひとつ。


その堂々とした姿とは裏腹に、トラの生活の大部分は休息によって成り立っており、睡眠が彼らの生存戦略の一環として重要な役割を果たしているのです。

第8位 人間の赤ちゃん 16時間

人間の赤ちゃん

人間の赤ちゃんは、成長の過程で特に長い睡眠時間が必要とされ、1日に16時間ほど眠ることが一般的。

新生児期には体と脳の発達が急速に進むため、睡眠が欠かせない要素となります。

この期間、成長ホルモンが多く分泌され、体力の回復や新しい神経回路の形成が進行します。


赤ちゃんは、昼夜問わず数時間ごとに寝ては起きるというサイクルを繰り返し、親もそのリズムに合わせる必要があるので非常に大変。

成長するにつれて、少しずつ睡眠時間は短くなり、昼夜の区別もつくようになっていきます。


赤ちゃんの健康な成長と発達において非常に重要な役割を果たす「睡眠」。

その長い眠りが将来の心身の健康に影響を与えることから、しっかりとした環境での睡眠が推奨されています。

第7位 フクロウザル 17時間

フクロウザルは、夜行性であるため昼間はほとんど眠って過ごし、1日16時間以上の睡眠をとることで知られています。

南米の熱帯雨林に生息する彼らは、夜間に活発に活動し、昆虫や果実を求めて木々を移動します。

フクロウに似た大きな目が特徴で、暗闇の中でも優れた視力を持つのが特徴。


昼間の長い睡眠は、夜間のエネルギッシュな活動に備えるためのものであり、また天敵から身を守るためでもあります。

木の上で安全に眠ることで、外敵に気づかれにくく、無駄なエネルギーを消費せずに済むのが理由。


彼らの夜行性の生活スタイルと長い睡眠時間は、熱帯雨林の過酷な環境で生き残るために進化したものであり、フクロウザル特有の適応能力を示しています。

第5位 キタオポッサム 18時間

オポッサム

キタオポッサムは、一日に約18時間もの睡眠をとる動物で、その生活は非常にゆったりとしています。

オーストラリアやニュージーランドに生息し、夜行性のため昼間はほとんど活動せず、木の上で眠っていることが多い。
夜になると、食べ物を探して動き出します。


キタオポッサムの長い睡眠時間は、エネルギーを節約するために重要です。

主に植物や果物、昆虫を食べるため、栄養価が高い食べ物にアクセスするのが難しいため、体力を消耗しないようにしているのです。

また、天敵から身を守るため、静かに木の上で過ごすことも彼らの生活の一部。


長い睡眠はキタオポッサムにとってエネルギーを管理する手段であり、環境に適応した独特のライフスタイルを形成しています。

第5位 ニシキヘビ 18時間

ニシキヘビ

ニシキヘビは、非常に長い時間を寝て過ごす動物として知られており、1日15〜18時間も眠ることがあります。

冷血動物である彼らは、エネルギーを節約し、食後に消化を助けるために、長時間の休息が必要。

特に大きな獲物を捕らえた後は、数日から数週間もの間、眠り続けることもあります。


ニシキヘビは、獲物を丸呑みにするため、消化にはかなりのエネルギーが必要。

そのため、長時間の睡眠によってエネルギーを補充し、次の狩りに備えます。

また、彼らは待ち伏せ型の捕食者でもあり、獲物を待つ時間の多くを静かに過ごすのが特徴。


こうした習性がニシキヘビの生存戦略に大きく貢献しており、長い眠りは彼らの生活に欠かせない要素となっています。

第4位 オオアルマジロ 18.1時間

アルマジロ

オオアルマジロは、一日平均18時間以上を寝て過ごします。

南アメリカの熱帯雨林や草原に生息しており、昼間はほとんど活動せず、夜になるとゆっくりと地面を掘って昆虫や小動物を探して食べるという生活。

日中の暑さを避けるため、長い睡眠時間を確保しているのです。


このアルマジロは、強力な爪を使って地面に穴を掘り、その中で安全に眠ることができます。

この習性は、捕食者から身を守り、エネルギーを節約するための重要な戦略です。また、体温調整のためにも長時間寝ることが必要。


睡眠と休息を重視する生態は、彼らの生存において非常に重要な役割を果たしており、オオアルマジロはその独特な生活リズムで環境に適応しています。

第3位 コウモリ 19.9時間

コウモリ

コウモリは、一日に約19〜20時間も眠ることで知られており、非常に長い睡眠時間を必要とする動物。

特に昼間はほとんど活動せず、夜になると飛び立って獲物を探します。

夜行性のコウモリにとって、暗闇での活動に備えるために、昼間の長時間睡眠は必須。


彼らの睡眠は、逆さにぶら下がった状態で行われるのが特徴的。

この独特の睡眠スタイルは、捕食者から身を守るのに役立っており、安全な場所で眠ることでリスクを最小限に抑えています。

逆さに眠ることで体力を温存し、夜間の狩りに備えるという戦略です。


長い睡眠時間と効率的なエネルギーの使い方は、コウモリが生存競争で優位に立つための重要な要素。

その独特な生活リズムが、彼らを成功した夜行性の捕食者にしています。

第2位 ナマケモノ 20時間

ナマケモノ

ナマケモノは、文字通り「怠け者」の名を冠する動物で、一日の大半を寝て過ごします。

平均して一日に15〜20時間の睡眠を取ると言われ、ゆっくりとした動きや、木の上で静かにぶら下がっている姿が特徴。

この長い睡眠は、彼らの代謝が非常に低いために必要とされています。


ナマケモノは葉や果物などの栄養価の低い食物を主に摂取しており、食事から十分なエネルギーを得るために時間がかかるのが特徴。

そのため、エネルギー消費を抑えようとほとんどの時間を寝て過ごすのです。

また、天敵から身を守るためにも、目立たず動かないことが有利に働きます。


その動きの遅さと長い睡眠時間が、ナマケモノのユニークな生態を形作っています。

第1位 コアラ 20〜22時間

コアラ

コアラは、睡眠時間が最も長い動物の一つとして知られ、一日に約18〜22時間も眠ります。

オーストラリアのユーカリの木の上で生活するコアラは、栄養価の低いユーカリの葉を食べるため、エネルギーを節約する必要があります。

そのため、長時間の睡眠で体力を温存しなければなりません。


ユーカリの葉には消化しにくい成分が含まれており、消化にはかなりのエネルギーが必要。

コアラが眠っている間に、体はゆっくりとエネルギーを消費し、食事で得た栄養を最大限に活用しています。

また、天敵から身を守るためにも木の上でじっとしていることが多い。


その愛らしい見た目と眠たげな様子が特徴的なコアラは、野生では生存戦略の一環としてこの独特な生活リズムを持っているのです。

睡眠時間が長い動物ランキングTOP10

順位 動物名 最大睡眠時間
第1位(金メダル)第1位 コアラ 20〜22時間
第2位(銀メダル)第2位 ナマケモノ 20時間
第3位(銅メダル)第3位 コウモリ 19.9時間
第4位 オオアルマジロ 18.1時間
第5位 ニシキヘビ 18時間
第5位 キタオポッサム 18時間
第7位 フクロウザル 17時間
第8位 人間の赤ちゃん 16時間
第9位 トラ 15.8時間
第9位 ツパイ 15.8時間

(出典:Science Focus

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