地球で一番高い山はエベレストですが、太陽系には地球をはるかに超える規模の山々が存在します。
これらの山々は、火星や木星の衛星など様々な天体にそびえ立ち、その壮大な高さや成り立ちが多くの科学者や天文愛好家を魅了しています。
エベレストさえも見劣りしてしまうその高さは、驚異的としか言いようがありません。
今回の記事では、そんな太陽系で最も高い山々のトップ10をランキング形式で紹介。
地球の山々とは異なる成り立ちや、火山活動によって形成されたものなど、それぞれの天体の個性が反映された山々を取り上げます。
それらの特徴や地形の違いが、太陽系内の異なる世界の魅力を引き立てています。
宇宙の壮大さを感じたい方や、未知の地形に興味がある方にとって、太陽系の高峰ランキングはまさに夢と冒険の連続。
科学的視点からも自然の美しさからも、多くの発見と感動を与えてくれることでしょう。
- 第10位 エウボエア山 (イオ(木星の衛星))10,000m
- 第9位 オベロン山 (オベロン(天王星の衛星))11,000m
- 第8位 イオ山 (イオ(木星の衛星))12,700m
- 第7位 パヴォニス山 (火星)14,000m
- 第6位 エリシウム山 (火星)14,100m
- 第5位 アルシア山 (火星)17,700m
- 第4位 ボオサブレ山脈 (イオ(木星の衛星))17,200-17,800m
- 第3位 アスクレウス山 (火星)18,000m
- 第2位 レアシルヴィア (ベスタ(小惑星))20,000-25,000m
- 第1位 オリンポス山 (火星)21,000m
- 地球1位 エベレスト (地球)8,848m
- 太陽系でいちばん高い山ランキングTOP10
第10位 エウボエア山 (イオ(木星の衛星))10,000m
木星の衛星イオにある「エウボエア山」は、高さ約10kmの巨大山。
イオは活発な火山活動が特徴で、この山も絶え間なく形を変えています。
火山噴火とともに色が変わる山体には、硫黄と火山ガスが充満し、地球では見られない独特の地形が広がります。
異次元の風景が広がる場所。
科学者にとって、イオの火山活動は大きな研究対象であり、その山々も注目を集めています。
エウボエア山は、まさに宇宙の神秘を感じさせる場所です。
第9位 オベロン山 (オベロン(天王星の衛星))11,000m
天王星の衛星オベロンにある「オベロン山」は、高さ約11kmに達する山。
クレーターが多い地表に突き出るような形が特徴的です。
冷たい氷の表面が広がるオベロンでも異質な存在感を放つこの山は、天王星の衛星の地質形成の謎を解く鍵とされています。
地球から遠く離れた氷の惑星にそびえるオベロン山。
その存在は、探査計画においても注目され、宇宙の多様性を象徴する地形です。
第8位 イオ山 (イオ(木星の衛星))12,700m
木星の衛星イオに位置する「イオ山」は、高さ約12kmを誇る活火山。
イオには活発な火山活動が見られ、この山もその一部です。
火山噴火によって絶えず形を変える山体は、イオ特有の硫黄を多く含み、独特の色合いを呈しています。
噴煙や溶岩が噴き上がる光景は圧巻のひとこと。
太陽系で最も火山活動が激しい場所のひとつにそびえるイオ山。
地球とは全く異なる火山環境が広がり、宇宙の未知なる地形が感じられます。
第7位 パヴォニス山 (火星)14,000m
火星のタルシス地域にそびえる「パヴォニス山」は、高さ約14kmに達する火山。
隣接するアスクレウス山やアルシア山とともに、火星の名高い火山帯を形成しています。
この山の斜面には古い溶岩の跡が数多く見られ、かつての火山活動がどれほど激しかったかを物語っています。
太陽系の謎に満ちた火山のひとつとして、多くの探査プロジェクトで注目されています。
第6位 エリシウム山 (火星)14,100m
火星のエリシウム地域に位置する「エリシウム山」は、高さ約14kmの巨大火山。
穏やかな傾斜と、火山活動による滑らかな溶岩流が特徴的な山です。
この火山は、過去に幾度も噴火を繰り返しながら成長し、現在の姿になったと考えられています。
溶岩流が広がる独自の地形が、宇宙探査の研究対象としても重要視されています。
広大なエリシウム平原を見渡すこの山は、火星の地質学を知る上で欠かせない存在。
遠く地球からもその魅力が伝わってくる場所です。
第5位 アルシア山 (火星)17,700m
火星に位置する「アルシア山」は、太陽系でも有数の規模を誇る火山。
高さは約17kmで、広大な火山地形が広がり、タルシス地域の一角を担っています。
頂上付近には、過去の大規模な噴火の名残が感じられるカルデラと呼ばれる巨大なくぼみ。
火山活動によって形成された複雑な地形が、その雄大さを引き立てています。
その広大な火山地形は、火星探査でも注目の的。
遠く離れた火星にそびえるこの山は、まさに太陽系の自然の威力を象徴する存在です。
第4位 ボオサブレ山脈 (イオ(木星の衛星))17,200-17,800m
木星の衛星イオに広がる「ボオサブレ山脈」は、高さ約17.5kmに達する険しい山々が連なる、太陽系でも異彩を放つエリア。
火山活動の多いイオならではの山です。
独特な地質構造が見られ、溶岩流や硫黄の噴出口が多数。
この激しい火山活動は、イオの内部がいかに動的であるかを示しています。
独特の地形と火山活動によって、イオは常に形を変え続ける惑星。
ボオサブレ山脈は、太陽系で最も活動的な天体の一部をなす興味深い場所です。
第3位 アスクレウス山 (火星)18,000m
アスクレウス山は、火星のタルシス地域に位置し、約18kmの高さを誇る巨大な火山。
地球のどの山々も霞んでしまう、圧倒的なスケールが特徴です。
緩やかな傾斜を持つこの山は、広大な溶岩流で覆われ、過去の火山活動がどれほど活発だったかを物語っています。
周囲には厚い火山灰の層も。
地球からは見えない火星の景色を想像させるアスクレウス山。
火星探査計画においても重要な調査対象とされる、興味深い火山のひとつです。
第2位 レアシルヴィア (ベスタ(小惑星))20,000-25,000m
レアシルヴィアは、小惑星「ベスタ」にある巨大な衝突クレーターで、そこにそびえ立つ山もまた太陽系の注目すべき存在。
高さは約22kmにもおよび、驚異のスケールです。
この山はベスタの地殻が破壊されて形成されたと考えられ、その衝突の力の凄まじさが窺えます。
山頂から見えるベスタの曲面は、まさに宇宙の果てを感じさせる光景でしょう。
太陽系の小惑星にあるこの山は、探査対象としても注目を集めており、地球とは異なる天体の成り立ちを知る貴重な手がかりとなっています。
第1位 オリンポス山 (火星)21,000m
火星に位置する「オリンポス山」は、太陽系で最も高い山として知られ、その高さは約22kmに達します。
幅600km以上にもおよぶ広大な山体を持ち、その規模は驚異的。
穏やかな傾斜が特徴で、火山活動によって何百万年もかけて形成されたと考えられています。
その壮大な姿と未知なる地形に、科学者や探検家たちは魅了され続けています。
火星探査の大きな目標となる、まさに宇宙の巨峰といえるでしょう。
地球1位 エベレスト (地球)8,848m
地球で最も高い山として知られる「エベレスト」は、標高8,848mの頂を誇り、世界中の登山家が挑む場所。
地球の地質活動によって生まれたこの山は、壮大な自然の力を感じさせます。
ヒマラヤ山脈に位置し、気象条件も厳しいため登頂は容易ではなく、登山の聖地とも呼ばれるエベレスト。
その険しさと同時に、美しさも多くの人を引きつけています。
太陽系の中では決して最大ではありませんが、地球での象徴的な存在として、エベレストは人類にとって特別な意味を持つ山です。
太陽系でいちばん高い山ランキングTOP10
順位 | 名前 | 星名 | 高さ |
---|---|---|---|
第1位 | オリンポス山 | 火星 | 21,000m |
第2位 | レアシルヴィア |
ベスタ (小惑星) |
20,000-25,000m |
第3位 | アスクレウス山 | 火星 | 18km |
第4位 | ボオサブレ山脈 |
イオ (木星の衛星) |
17,200-17,800m |
第5位 | アルシア山 | 火星 | 17,700m |
第6位 | エリシウム山 | 火星 | 14,100m |
第7位 | パヴォニス山 | 火星 | 14,000m |
第8位 | イオ山 |
イオ (木星の衛星) |
12,700m |
第9位 | オベロン山 |
オベロン (天王星の衛星) |
11,000m |
第10位 | エウボエア山 |
イオ (木星の衛星) |
10,000m |
地球1位 | エベレスト | 地球 | 8,848m |
(出典:Top 10: Tallest mountains in the Solar System – BBC Science Focus Magazine)