世界で人口密度の高い国ランキングTOP10。日本は何位？

都会の雑踏、賑やかな市場、交差する人々。これらは、高い人口密度を持つ場所の象徴的な風景です。

しかし、人口密度の高さは単なる数字に過ぎないかもしれませんが、それぞれの国や地域の文化、歴史、経済活動の背後には深い意味が隠されています。

このランキングでは、一平方キロメートルあたりの人数が特に多い（＝人口密度の高い）国々を取り上げます。

それは、どのような地理的、社会的要因が影響しているのか、またその結果としてどのような特色や課題が生まれているのかを深堀りしていきます。

興味深い事実や知られざるエピソードとともに、世界の人口密度の高い国々を旅してみましょう。

一つ一つの国の魅力を発見することで、世界がもっと身近に感じられるかもしれません。

第10位 ナウル 562人/km²

太平洋の小さな島国、ナウル。

この国の名前を聞いたことがある人は少ないかもしれませんが、そのサイズと人口密度は驚異的です。

わずか21平方キロメートルの面積に、約1万人の住民が生活しており、その人口密度は高い水準に位置しています。

かつては鳥の糞からなるリン鉱石の採掘で一時的な繁栄を楽しんだナウルは、その後の経済の縮小と共に、人々は狭い土地での共存を余儀なくされました。

それでも、団結し、共同体としての強い絆を築き上げることで、この難しい環境を乗り越えてきたのです。

ナウルの人々の暮らしは、その高い人口密度にも関わらず、共生と協力の精神に溢れています。

独自の文化や歴史を持ちながらも、外部からの影響を受け入れ、新しい価値観との融合を進めているこの国の魅力は、訪れる者にとって新たな発見となることでしょう。

第9位 サンマリノ 571人/km²

ヨーロッパの心臓部に小さく存在するサンマリノ。

面積はわずか61平方キロメートルと、多くの国々と比べても圧倒的に狭小ながら、約3万3千人の住民が生活するこの地は、驚くべき人口密度を持っています。

多くの人々が知らないこの秘密の国は、地理的な位置や歴史的背景が高い人口密度を生み出しています。

中世からの独立を守り続けるサンマリノは、その立地から外敵の侵略を逃れ、独特の文化と伝統を築き上げてきました。

そのため、国内は均一な文化が濃密に存在し、人々の絆も強い。

その結果として、小さいながらも人々が密集して生活することとなったのです。

サンマリノの都市部や古い町並みを歩けば、狭い路地や小さな広場での地元の人々の暮らしの様子を垣間見ることができます。

高い人口密度がもたらす、活気ある日常や文化の中心地としての魅力を、訪れる者は必ず感じ取ることでしょう。

第8位 バルバドス 626人/km²

カリブ海に浮かぶ美しい島、バルバドス。

この島は、砂浜と透き通る海、そして独特な文化で知られていますが、実は人口密度の観点からも非常に注目される国の一つです。

その面積はわずか431平方キロメートルでありながら、約28万7千人もの住民が生活しています。

バルバドスの人口密度は、歴史的な背景に影響を受けています。

17世紀にイギリスの植民地となった後、サトウキビのプランテーションが盛んになり、多くの労働者がアフリカやインドから移住してきました。

これにより、小さな島に多文化な社会が根付くこととなりました。

今日のバルバドスでは、高い人口密度による都市化の進行や環境問題に取り組みながらも、その独自の文化や伝統を大切にしています。

狭い土地の中での共存と調和の中、バルバドスの人々は温かく、その魅力に多くの観光客が引き寄せられています。

第7位 モーリシャス 640人/km²

真っ青な海と白い砂浜、豊かな文化と歴史を持つモーリシャス。

この楽園のような島国は、観光地として知られる一方で、驚くべき人口密度の高さでも知られています。

国土が約2,040平方キロメートルと小さいにも関わらず、約130万人の人々がこの島に住んでいます。

モーリシャスの高い人口密度は、その独特な歴史的背景に起因しています。

16世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパの大国による植民地化の対象となり、その後は労働力として多くの移民が導入されました。

これにより、多様な文化や宗教が共存する社会が形成され、国の人口も増加していきました。

現代のモーリシャスでは、多様性を誇りとしつつも、都市部の過密やインフラの課題など、人口密度の高さに起因する問題に取り組んでいます。

その中で彼らは独自のアイデンティティを保ちつつ、共生の精神で日々を過ごしており、それがモーリシャスの魅力の一つと言えるでしょう。

第6位 バングラデシュ 1,133人/km²

バングラデシュ、その名を聞くと、多くの人々が繁栄する都市や緑豊かな田園風景を思い浮かべるかもしれません。

しかし、この国はまた別の驚くべき特徴、つまり圧倒的な人口密度で知られています。

約14万7千平方キロメートルの国土に、約1億6千万人の人々が生活しており、その密度は世界でも類を見ないものとなっています。

バングラデシュの人口密度の背景には、豊富な河川と肥沃な土地があります。

ガンジス川、ブラマプトラ川、メグナ川といった大河が流れ、これらの河川は農業に適した土地を形成してきました。

このため、人々は歴史的に河川の周辺に集まり、独自の文化と社会を築いてきました。

とはいえ、この高い人口密度はさまざまな課題をもたらしています。

都市の過密、環境問題、リソースの限界など、バングラデシュが直面する問題は深刻です。

しかし、国民の結束力と持続可能な発展への取り組みを通じて、この国は未来への希望を見いだしています。

第5位 マルタ 1,638人/km²

マルタ、地中海の真珠とも称されるこの小さな島国は、独特の文化と歴史を背景に、驚くほどの人口密度を誇ります。

3つの主要な島からなるマルタ共和国は、合計面積316平方キロメートルという狭さながら、その土地には約50万人もの人々が暮らしています。

この高い人口密度は、マルタの歴史的・地理的背景と深く結びついています。

地中海の交差点に位置するマルタは、古代からの交易や異文化との接触によって繁栄を極めました。

多様な文化や宗教がこの小さな土地で交差し、豊かな歴史や文化的遺産を形成してきたのです。

このため、観光地としても非常に人気があり、多くの旅行者がマルタの魅力に引き寄せられます。

しかし、その狭い土地には限界があり、高い人口密度は都市計画や環境保護に新たな課題をもたらしています。

これからのマルタがどのようにこれらの課題に取り組むか、その答えは今後の持続可能な発展の鍵となるでしょう。

第4位 バーレーン 1,891人/km²

バーレーン、この小さな島国はペルシャ湾に浮かび、歴史的な重要性と豊かな文化を持つ場所として知られています。

しかし、地理的な面積の小ささと比べて、その人口密度は驚異的に高いという一面も持っています。

近代的な都市と古代の遺跡が共存するこの国は、人々の密接な関わり合いが生み出す特有のエネルギーに満ちています。

バーレーンの総面積はわずか780平方キロメートルに過ぎませんが、人口は150万人を超え、その結果、人口密度は非常に高くなっています。

特に首都マナーマはビジネス、ショッピング、文化の中心地として賑わっており、この都市の活気はバーレーンの経済的な成功と高い人口密度が生み出すダイナミクスを体感することができます。

この狭い土地に多くの人々が集まる背景には、バーレーンの経済的な発展や独自の文化、そして地域内での戦略的な位置が影響しています。

この高い人口密度が生み出す都市の風景と、古代からの伝統との融合は、バーレーンを訪れる旅行者やビジネスマンにとって魅力的な要素となっています。

第3位 モルディブ 1,895人/km²

モルディブ（モルジブ）は、その名前を聞くだけで多くの人々が想像する、天然の美しさと青い海の群島です。

しかし、これらの小さな島々には、予想外の人口密度が存在します。

観光業を中心とした経済の成功が、限られた土地資源上での人口増加を促してきました。

公式な統計によれば、モルディブの総面積は約300平方キロメートルで、その中に約39万人の人々が生活しています。

特に首都マレは、面積わずか5.8平方キロメートルに約13万人以上が住んでいることから、この都市の人口密度は驚異的です。

狭いスペースに高層の建物が立ち並ぶマレの景色は、島国の新しい側面を示しています。

しかし、モルディブの魅力はその自然だけでなく、人々の暮らしや文化にも根付いています。

観光業と地域社会の成長を両立させることで、モルディブは独自の持続可能な未来を築いています。

この島々の歴史や人々の暮らし、そして高い人口密度の背後にあるストーリーを探ることで、モルディブの魅力をより深く理解することができます。

第2位 シンガポール 7,485人/km²

シンガポールは、熱帯の小さな国でありながら、その経済力と技術革新で世界の注目を集めています。

しかし、経済の成功だけでなく、その都市の設計と人口密度の高さもまた、シンガポールの特徴の一つとして挙げられます。

この国の総面積はわずか約720平方キロメートル。その小さな土地に、約580万人の人々が生活しています。

この数字からも、シンガポールがどれだけの高い人口密度を持っているかがわかります。

ビジネス街からショッピングエリア、住宅地まで、あらゆる場所が効率的に計画されているのです。

しかし、ただの密集した都市というわけではありません。

シンガポールは、高層ビルの間に緑豊かな公園や緑地を配置することで、都市の喧騒から逃れる場所を提供しています。

これは、シンガポールが持続可能な都市開発と環境保護のバランスを取る方法として採用しているもので、都市の未来像を示唆しています。

第1位 モナコ 19,175人/km²

モナコ、その名前は高級車や豪華なヨット、カジノ、そして毎年開催されるフォーミュラ1モナコグランプリといった華やかなイメージで多くの人々の心を捉えています。

しかし、その裏には驚くべき事実が隠されています：モナコは、世界で最も人口密度が高い国の一つとして知られています。

この小さな国は、わずか2平方キロメートルの土地に約3万8千人が暮らしており、その密集ぶりは他のどの国とも比べ物になりません。

海岸線にぎっしりと建つ高層ビルや、狭い通りが縦横に交差する姿は、ここがどれほどの人々が生活しているかを物語っています。

高級リゾート地としての魅力を持ちながらも、その背後には独特な生活空間が存在するモナコ。

一歩その街に足を踏み入れると、繁栄と密接さ、そして高度な都市計画の結果としてのこの国のユニークな魅力を体感することができます。

第25位 日本 336人/km²

日本、四季折々の美しい風景や古くからの伝統文化で知られる国。

しかし、その風土や文化だけでなく、人口密度の高さもまた、国の特徴の一つです。

日本は面積に対して非常に多くの人口を持つ国であり、特に都市部ではその密度がさらに増す傾向にあります。

多くの人々が限られた土地に生活していることから、日本の都市は効率的に設計され、縦に伸びる高層ビルや狭いスペースを有効活用した住宅が見られます。

また、この高い人口密度は、公共交通の発展や地域コミュニティの形成にも影響を与えています。

一方で、日本の田舎は広大な自然やのどかな風景が広がっており、都市との対比が鮮明です。

人口密度の高さは、日本のライフスタイルや文化、価値観に深く影響を与えており、それを知ることで、日本の魅力をより深く理解することができるでしょう。

世界で人口密度の高い国ランキングTOP10の一覧

（出典：統計局ホームページ/世界の統計2023）