最も高い高度を飛ぶ鳥TOP10。トップはなんと旅客機の高度と同じ高さ

最も高い高度を飛ぶ鳥TOP10。トップはなんと旅客機の高度と同じ高さ

鳥たちは空を自由に飛び回りますが、その中でも特に高い高度を飛ぶ種類が存在します。

この記事では、最も高く飛ぶことができる鳥TOP10を紹介。

これらの鳥は、厳しい大気圏の条件を乗り越え、驚異的な高さを飛行する能力を持っています。そんな高度飛行の鳥たちの生活と驚くべき能力を探っていきます。


鳥が高高度を飛ぶ理由はさまざま。

餌を探すために山を越えたり、長距離の渡りを行ったり、捕食者から逃れるためなど、それぞれの鳥の習性に応じた理由があります。

また、高空での飛行は空気が薄いため、鳥の体には特別な適応が必要。酸素の少ない環境でも飛べる独特な進化を遂げてきました。


この記事を通じて、そんな鳥たちの驚異的な飛行能力や、その進化の秘密を紐解いていきます。

地上からは想像できない空の高みで、彼らがどのように生きているのか、その一端を垣間見ることができるでしょう。

第10位 シュバシコウ 4,800m

シュバシコウ

渡りの際に最大で4,800メートルの高度を飛行することが知られているシュバシコウ

ヨーロッパからアフリカまで、約9,000キロメートルの渡りを行い、その途中で多くの困難な環境を乗り越えます。

特にサハラ砂漠を越える飛行は過酷なものですが、上昇気流を利用して高度を稼ぐことで効率的に移動します。


この鳥は、体が大きく翼幅も広いため、滑空能力に優れているのが特徴。

風を利用した飛行はエネルギーを節約するため、長距離の飛行でも疲れにくい。

また、昼間の温かい空気を利用して上昇し、効率よく飛行する戦略を取っています。


空高く飛ぶ姿がヨーロッパやアフリカの空を彩る美しい鳥、シュバシコウ。

その飛行能力は、自然界においても目を見張るものがあります。

第9位 オオソリハシシギ 6,000m

オオソリハシシギ

渡り鳥の中でも特に長距離飛行と高高度飛行で知られる、オオソリハシシギ

渡りの際には、一度も休まずに約11,000キロメートルを飛行することが可能で、飛行中には最大で6,000メートルの高さを記録。

彼らはアラスカからニュージーランドまで、海を越えて驚異的な旅をします。


この鳥の飛行能力の秘密は、風の流れを効率よく利用することに加え、飛行中の酸素消費量を最適化するための進化。

脂肪を燃料とすることで、長時間の飛行が可能であり、また高空での飛行も比較的楽にこなせるのです。


オオソリハシシギは、飛行速度と持続力で他の鳥とは一線を画しており、世界でも屈指の飛行能力を持つ鳥として注目されています。

第8位 マガモ 6,400m

マガモ

マガモは、一般的に飛行高度はそれほど高くない水鳥ですが、時には6,400メートルに達することが報告されています。

これは、通常の渡りの過程で見られるものであり、主に北米やアジア、ヨーロッパなど、広範囲に分布。

特に冬季の移動時に高高度で飛行することが多いと言われています。


この鳥は、水辺の環境でよく見かけるため、高度な飛行能力が注目されることは少ない。

ですが長距離の渡りを行う際には驚異的な高度で飛ぶことがあり、これにより捕食者の目から逃れると同時に、風の流れをうまく利用して移動することが可能。


マガモの飛行はその外見からは想像できないほどの能力を秘めており、渡り鳥としての適応力が非常に高いことが示されています。

第7位 インドガン 6,437m

インドガン

インドガンは、渡り鳥として知られており、最高で6,437メートルもの高度を飛行した記録が残っています。

ヒマラヤ山脈を越えて渡る際に、酸素の非常に少ない環境で飛行するため、他の鳥とは異なる特別な適応をしたのが理由。

彼らの渡りは、シベリアとインドの間を季節ごとに行われます。


インドガンの肺は、酸素を効率的に取り込む特殊な構造を持ち、他の鳥が息苦しさを感じるような高度でも平然と飛行することができます。

ヒマラヤの厳しい環境でも長距離を飛行するため、この生理的な適応を手に入れました。


その高高度飛行は、世界中の研究者に注目されており、インドガンの渡りの際の経路や飛行メカニズムは、多くの科学的研究対象となっています。

第6位 アンデスコンドル 6,500m

アンデスコンドル

南アメリカや北アメリカの山岳地帯に生息するアンデスコンドルは、最大で約6,500メートルの高度を飛ぶことが報告されている大型の猛禽類。

彼らの翼幅はときに3メートルに達し、空気の薄い高高度でも上昇気流を利用して飛行します。


この鳥は、驚異的な滑空能力を持っており、一度翼を広げて空に舞い上がると、ほとんど羽ばたかずに数時間もの間飛び続けることが可能。

山の崖や絶壁から飛び立つことで、高い高度を維持しつつ、広範囲にわたる探索ができます。


アンデスコンドルの飛行は、大自然の中で効率的に生き延びるための技術と進化の成果です。

その優雅な飛行姿は、古代から現代まで、多くの文化で神聖視されてきました。

第5位 ヒゲワシ 7,300m

ヒゲワシ

ヒゲワシは、ヨーロッパやアジア、アフリカの山岳地帯に生息し、最大で約7,300メートルの高度を飛行することができます。

主に動物の骨を餌にしており、空から骨を落として割るという独特の狩りの方法が特徴。


山岳地帯を縦横無尽に飛び回り、餌となる動物の死骸を探すために高い高度を飛行。

高空での飛行は、彼らが広範囲にわたって効率的に餌を見つけるために重要です。

また、他の動物に邪魔されることなく、餌を確保できる点も高高度飛行の利点。


ヒゲワシの飛行は、骨を空中から投下するという特異な狩りの技術と結びついており、その飛行能力は生存戦略として欠かせないものとなっています。

第4位 キバシガラス 8,000m

キバシガラス

比較的小さな鳥ながらも、非常に高い高度を飛ぶ能力を持っているキバシガラス

標高8,000メートルに達するヒマラヤ山脈の近くでも確認されており、エベレスト山周辺で飛行する姿が観察されています。


この鳥は、ヒマラヤやチベット高原に生息しており、高地の過酷な環境に適応。

空気が薄く、気温も低い場所での生活において、キバシガラスの優れた飛行能力は生存に欠かせない要素です。

高度を飛び回りながら餌を探し、時には山岳地帯の村々の人々から食べ物を得ることもあります。


キバシガラスの体は、酸素を効率よく体内に取り込む構造を持ち、寒冷地での飛行にも適しています。

第3位 オオハクチョウ 10,000m

オオハクチョウ

オオハクチョウは、最大で約10,000メートルの高度を飛ぶことができる大型の水鳥。

冬になると、シベリアからインドやヨーロッパへと数千キロの渡りを行い、その過程で高高度飛行を見せます。

大きな体にもかかわらず、長時間にわたって優雅に空を舞う姿は圧巻の一言。


この鳥の飛行能力を支えているのは、強力な羽ばたきと、空気抵抗を減らす流線型の体型。

特に渡りの際には、V字編隊を組んで飛び、互いに空気の流れを利用しながら長距離飛行を可能にしています。


オオハクチョウはその美しい外見だけでなく、持久力と飛行高度においても非常に優れた鳥。

季節の移り変わりと共に行われる大規模な渡りは、自然界における壮大なドラマの一部と言えるでしょう。

第2位 ツル 10,000m

ツル

ツルは、高い飛行能力を持ち、長距離の渡りを行う鳥として知られています。

彼らは最大で約10,000メートルの高度を飛ぶことができ、インドやアフリカ、アジアなどの広大な地域を渡りながら移動するのが特徴。

特に、渡りの時期になると、ツルたちは数千キロにわたる旅を無休で飛び続けます。


ツルの飛行は、V字編隊を組んで行われることが多く、これにより空気抵抗を減らし、エネルギー消費を抑えることが可能。

また、高高度を飛ぶことで、捕食者から逃れるだけでなく、風の力を利用して効率的に移動することができます。


長くて強力な翼と、酸素の少ない環境でも持続的に飛行できる肺機能が、ツルを驚異的な渡り鳥にしているのです。

第1位 マダラハゲワシ 11,300m

マダラハゲワシ

マダラハゲワシは、最も高く飛ぶことができる鳥として知られています。

1973年に飛行機と衝突した際の記録では、驚異の11,300メートルという高さを飛んでいたことが確認されました。

この高度は、旅客機が飛ぶ高度とほぼ同じ。非常に希薄な酸素の中でも飛行できる驚異的な能力を持っています。


このハゲワシは、主にアフリカのサバンナや山岳地帯に生息し、餌は動物の死骸。

高空を飛ぶことで広範囲にわたって餌を探し、効率的に食料を確保しています。


彼らの高高度飛行の秘密は、特殊な血液循環システム

酸素が少ない環境でも体内に十分な酸素を取り込めるこの仕組みが、驚異的な飛行能力を支えているのです。

最も飛ぶ高度が高い鳥TOP10の一覧

順位 鳥名 高度
第1位(金メダル)第1位 マダラハゲワシ 11,300m
第2位(銀メダル)第2位 ツル 10,000m
第3位(銅メダル)第3位 オオハクチョウ 10,000m
第4位 キバシガラス 8,000m
第5位 ヒゲワシ 7,300m
第6位 アンデスコンドル 6,500m
第7位 インドガン 6,437m
第8位 マガモ 6,400m
第9位 オオソリハシシギ 6,000m
第10位 シュバシコウ 4,800m

(出典:Top 10: what are the highest flying birds? – BBC Science Focus Magazine

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