核兵器の発展は20世紀の最も深刻な軍事技術の進展の一つです。
その中でも、特に威力がある核兵器は、その破壊力で世界を震撼させました。
この記事では、歴史上もっとも強力な核兵器TOP10を紹介します。
核兵器は、その威力と使用の倫理的な問題から、国際社会において常に大きな議論の的となってきました。
このランキングでは、実際にテストされた、または設計された最も強力な核兵器が含まれています。
これらの核兵器の威力を理解することは、核拡散防止と世界平和の重要性を再認識する上で重要です。
核の破壊力を知ることで、私たちはより平和な未来への道を探求することができるでしょう。
なお、実際に人類の上に落とされたただ2つの原子爆弾の威力は、広島型(ファットマン)で16キロトン(0.016メガトン)、長崎型(リトルボーイ)で21キロトン(0.021メガトン)とされています。
第10位 Mk-14 6.9メガトン
第9位 Mk-16 7メガトン
第8位 B53 9メガトン
第7位 Mk-36 10メガトン
第6位 アイビー・マイク 10.4メガトン
最初の核融合爆弾実験として、1952年11月に行われたアメリカのアイビー作戦。
コードネームを「マイク」と名付けられた爆弾は、10.4メガトンのエネルギーを放出しました。
これは長崎に落とされた原爆の450倍以上もの威力。
水爆を落とされたエニウェトク環礁のエルゲラブ島は跡形もなく消滅し、後には直径1.9km、深さ50mの大きさの水中クレーターが残りました。
第4位 Mk-24、Mk-17 10〜15メガトン
Mark 17およびMark 24はアメリカが開発した水素爆弾で、米国製核兵器のなかでも最も威力が大きいものの一つ。
第3位 シュリンプ 14.8メガトン
「シュリンプ」はアメリカが開発した水爆で、特にキャッスル・ブラボー実験で知られています。
1954年にビキニ環礁で実施された実験で、約15メガトンと予想以上の爆発力を示し、当時としては史上最大の核爆発となりました。
この核実験は、水爆技術の進歩とその恐ろしさを世界に示した出来事です。
爆発は予測を超える規模で、放射性降下物が周辺地域に広がり、多くの環境および人道的な問題を引き起こしました。
日本では数多くの漁船が被爆し、中でも第五福竜丸の被爆で知られています。
シュリンプの実験は、核兵器の危険性と、それに伴う国際的な核不拡散の必要性を強調する、重要な歴史的瞬間でした。
この実験は核兵器開発の歴史において重要な節目となり、今日の核軍縮努力にも影響を与えています。
第2位 B41 25メガトン
B41は、Mark 41の名称でアメリカで開発されていた水素爆弾。
最大各出力は25メガトンの3段階爆弾であり、アメリカの核兵器としては唯一の多段階核反応を用いたものとなっています。
1955年に開発が開始され、1961年に配備が開始。500発が生産され、1976年に退役となりました。
第1位 ツァーリ・ボンバ(旧ソ連) 50メガトン
ツァーリ・ボンバは、人類史上最大の核爆発を引き起こした兵器。
本来は100メガトン級の威力をもつ多段階水爆であったものの、周囲への影響を考慮して50メガトンに抑制されました。
1961年にソビエト連邦によって実験され、その爆発力は広島に投下された原爆のなんと約3,000倍。
その設計は、恐るべき破壊力による周囲への威嚇を主な目的としており、実際の使用は想定されていなかったとされます。
兵器としてはあまりに巨大かつ強大すぎるため、高い命中精度で軍事拠点を攻撃できる現代においてはこれほどの威力をもつ核兵器は需要がなくなったといえるでしょう。
世界でもっとも威力の高い核兵器ランキングTOP10の一覧
順位 | 名前 | 威力 |
---|---|---|
第1位 | ツァーリ・ボンバ | 50メガトン |
第2位 | B41 | 25メガトン |
第3位 | シュリンプ | 14.8メガトン |
第4位 | Mk-17 | 10〜15メガトン |
第4位 | Mk-24 | 10〜15メガトン |
第6位 | アイビー・マイク | 10.4メガトン |
第7位 | Mk-36 | 10メガトン |
第8位 | B53 | 9メガトン |
第9位 | Mk-16 | 7メガトン |
第10位 | Mk-14 | 6.9メガトン |
(出典:The Top 10 Most Powerful Nuclear Bombs in History – Owlcation)